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社会保険審査会について

当事務所は通常の企業との顧問契約に基づく業務の他に、個人的に障害年金に関する相談・代理業務が多いのですが、障害年金に関する行政の処分に不服がある場合に再審査請求というのを行うことがあります。
厚生労働省内にある社会保険審査会は、審査官が行った決定に対してなお不服がある方への第2審としての役割を果たす機関です。

審査会は、委員長および委員5人で組織(審査会法21条)。審査会の特徴として審査会が審査官と大きく異なるところは、審査官が「独任制」であるのに対して、審査会は「合議制」(審査会法27条)。

再審査請求は、3人の委員により事件が公開で審理され、再審査請求人(代理人を含む)や原処分を行った保険者だけでなく、参与も出席して意見を述べる機会が与えられています(審査会法33条)。

参与とは、国民の側の利益代表者で、現在は厚生年金保険の被保険者代表、同事業主代表、国民年金の被保険者代表、同受給権者代表その他、合計16名で構成されています(審査会法30条)。

合議制による審理ですから、審査官に比べれば、理不尽な決定に導かれる危険性は低くなります。

審査官の決定は、本当に理不尽なものばかりです。理不尽な請求をしているわけでないのに、審査官への審査請求で覆った経験はほとんどありません。
一方、審査会で覆る割合のほうがずっと高いです。これは凄いことだと自負しています。
ただ、何でも(再)審査請求をしているわけではありません。経験則に基づき、可能性を感じる事件だけなのですが。。。

また、審査会の裁決が出されるまでには早くても1年、長期にわたる場合は3年もかかると言われています。時間がかかりすぎるところに大きな欠点があります。
また、審査会は厚生労働省にあるため、再審査請求人あるいは代理人が地方の場合、公開審理で意見を述べるために、旅費等の経費もかかり困難だと思います。

以上、社会保険審査会の概略ですが、今現在、再審査請求事案を3件ほど抱えています。

そのうち、1件につき、先日、厚生労働省の社会保険審査会に代理人として出席するために、スケジュールを空けていたのですが、2日前になって、原処分を下した日本年金機構(旧 社会保険庁)の担当者から、『原処分を変更するから、社会保険審査会を開きません。再審査請求を取り下げて下さい。』このように言われました。よくあることですが。。。

前記しましたように代理人として公開審理で意見を述べるために上京しなければならず、準備をしていたにもかかわらず、2日前です。

まあ、代理人としては依頼者の意向通り、事が解決したわけですから、本来であれば喜ぶべきでしょうが、心の底から喜べません。

昨年、丁寧に作成した再審査請求の書類を提出し、6ヶ月近く待たされ、挙句の果てにこの結末。。。

う~ん、まあ、良しと致しましょう(笑)

by kt-sr | 2010-05-27 17:50

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