社労士と弁護士の違い

労働法務に詳しく労働問題に強いということをアピールさせて頂いていますが、私のような社労士と弁護士がどう違うのかについて労働問題に限って、お話をさせていただきます。

一言で言うと社労士と弁護士は目指すところが違うということに尽きると思います。

主に弁護士は様々な法的手続きに関して、代理人として依頼人の弁護を行うことで報酬を得ています。

誤解を恐れずに言うならば、労働トラブルが顕在化することによって、また訴訟になることによって報酬を得ることが出来るのです。

社労士、少なくとも私は、職場環境を整えることなどでこれから起こるであろう労働問題を未然に防ぐ、さらには起きたとしてもそれ以上のトラブルにならないように適切な指導・助言を行うこと、一方、弁護士はすでに起きてしまった労働問題を裁判等を通じて解決を図るということです。

目指すところ、目的が、制度上・ルール上、大きく異なるということです。

健康や病気に例えるなら、発生してしまった病気に対して外科手術を行うものが弁護士、定期的な健康診断を行い、指導を受けながら相談できる相手が、われわれ社労士という感じでしょうか。

社労士は、法律に適合しない不適切な点がある場合、随時アドバイスを行うことで労働・社会保険諸法令の円滑な運用が行われること、さらには労働トラブル等の問題が表面化してしまう前に適切な状態へと導く、また引き戻す役割を担っているといえます。

昨今では労働問題の相談、労働トラブルが非常に多くなっています。

解雇、未払い残業、不利益変更、雇い止め等々

労働者側の弁護士、社労士等の広告も目立つようになってきましたね。一方、経営者側の弁護士、社労士等の広告はまず見ることはありません。

訴えるのは労働者側ですから当然です。

結果、労働トラブルの訴訟も大変多くなってきています。
一旦、裁判所に訴えらるとどんな内容であってもその土俵に上げさせられます。

訴訟自体が起きてしまったら、解決に向けては、裁判外紛争解決手続きいわゆるADRという道も残されてはいますが、現実的にはやはり訴訟(労働審判を含む)です。

使用者(経営者)側が理不尽と思ってもそのほとんど(90%以上)で労働者側が勝つのが労働裁判です。

多くのケースで負けるのは使用者(経営者)側であることしっかりと知っておくべきです。

なお、多くの弁護士は各労働法について熟知しているわけでなく、ほとんどのみならず全く知らないケースも多くあるのは事実です。

今後は、労働法を取り扱う弁護士が大きく増えることが予想されますが。

すでに起きてしまった訴訟の解決を依頼する場合には、弁護士に依頼するしかありません。
ここで忘れてはいけないのが労働問題に精通する弁護士に相談することということです。

また、労働問題に精通する社労士、弁護士であっても使用者(経営者)側、労働者側のいずれかの場合がほとんどですので、使用者(経営者)側なのに労働者側の社労士・弁護士に依頼することのないようにしないといけません。もちろん、受けることもないでしょうが・・・

ここまで読んで理解して頂いているでしょうが、私はちなみに完全に経営者側社労士

労働者から私に相談があれば、労働法に詳しい社労士・弁護士を紹介するまでです。

社労士として仮に労働トラブルになっても訴訟にならないようにする(被害を最小限に食い止める)ように務めていますが、これだけ情報が氾濫している昨今、訴訟になることも容易に想像できます。

その際に社労士同席の上で弁護士との話し合いを持つことによって、法的な面を含めて実情を深く理解している社労士から弁護士への適切な情報提供等を行うことで、使用(企業)側の主張をしっかりと迅速かつ適切に提供できることは間違いありません。
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by kt-sr | 2012-10-18 18:43 | 社労士

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