カテゴリ:労働法( 5 )

労働トラブルの解決

私の立ち位置は、経営者側である。

企業の社長の人事・労務の問題解決のパートナー。

一番嫌いなのは、多くのユニオン、それと一部の労働者側の弁護士。

誤解がないようにいうと、そうでないユニオンも一部にはいるし、そうでない素晴らしい弁護士も多数いる。

ただ、一部のユニオンは法律、判例を無視し、理解せずにいかにお金をむしり取るかしか考えてない金銭闘争をするし、一部の弁護士は仕事が無いのか、まるで労働法が分かってないのに労働者の正義の味方を気取ってトンチンカンな内容証明を送ってくる。

その後、争いになるケースがあるが、裁判をする、労働審判をするということは本人の意思が一番尊重されるべきである。

勝てる可能性があるからするのが通常のケースである。

ここからが酷いし醜い。

じゃあ、勝てる可能性があるということなら弁護士にいっかいどれくらいの可能性なのか聞いた方がいい。

1%でも可能性は勝てる可能性には間違いないが、最近は弁護士過剰、弁護士余りとも言われ、一部の弁護士は経済的に苦労しているケースがマスコミを賑わせているし、事実でもある。

そのため言いたくないが、着手金稼ぎにいい加減なことを言う弁護士も出てきてる。

その着手金も数万ということはなく、数十万…

近ごろ、労働者側が負けている労働審判、判決に立て続けに接しており、勝てる可能性が低い裁判、言い換えれば負ける可能性が高い裁判に手を出してほしくない。

経営者側の立ち位置で業務を行っていますが、このような労働者がかわいそうに感じます。

会社側にはいい迷惑だし、労働者をさらに苦しめることになる。

負けるリスクが高い場合は労働審判や労働裁判は避けるべき、現実的な対応としては、あっせん、そして大嫌いですが、ユニオンに加入して団体交渉をしてもらう方がよほど労働者の権利の救済が望めると思います。

だからこそ、経営者側に対しては労働審判、労働裁判に持ち込まれ負けるリスクが高いなら、とことん話し合い、交渉で解決するようにサポートしているのです。
[PR]

by kt-sr | 2013-06-14 14:32 | 労働法

退職勧奨について

我が国における経営者側からの労働契約の終了の一つである【解雇】は法令上も実務上も非常に制限があり、できるだけこれを避けるべきだと考えている。

そのため、経営者からの相談も【穏やかに】労働契約の解消を図りたいと考えているケースも少なくありません。

企業の存続と雇用責任は経営者としての責務であり、そのため人件費の抑制や雇用の削減は、苦渋の決断にほかなりません。

このような場合、通常取られる手段が、合意による退職を勧奨する行為である。

退職勧奨は、法的には労使の合意により労働契約を終了させる合意解約の申し込みと一般的に解されている。

したがって、たとえ退職勧奨を受けても何ら強制や拘束を受けることなく自由に意思決定しうるべきであり、それに応ずる義務は一切ないはずである。

この点で、使用者の一方的意思にもとづき労働契約を終了させる解雇と全く法的性質は異なると言える。

退職勧奨自体について、解雇のような法律上の制限、すなわち法律上の解雇規制(労働基準法19条、20条)や解雇権濫用規定(労働契約法16条)の制約を受けることはない。

たとえ人員整理の目的で行われる場合であっても、判例が要求しているいわゆる整理解雇の4要件ないし要素を備える必要もないことは明白である。

なお、民法96条1項では、勧奨によってなされた解約の意思表示が使用者側の強迫によるものであれば、労働者はこれを取消すことができるとされている。

その場合は、仮に労使間で成立した合意解約であっても当然効力を失い無効となることには注意が必要である。

また、退職勧奨した上で退職しなければ解雇もあり得ると告げることの是非については通常、【強迫】には当たらないと考えられる。

その理由は、【強迫】とは暴行・監禁あるいは害を加える旨の告知、さらにこれらの行為の組合せによって人に恐怖を抱かせ、その行為を妨げることに他ならない。

企業の経営上の理由から人員整理もやむを得ないと考えられる状況下で退職勧奨が行われ、使用者が従業員の自由な意思を尊重した説得であれば、問題ない。

ただし、社会通念上許される限度を超えた手段・方法による退職勧奨は、いわゆる退職強要として違法とされるのである。

例えば、執拗で、繰り返し行われる半強制的な退職の勧めは違法となり、労働者が退職を拒否しているにもかかわらず、繰り返し長期にわたり、数人で取り囲んで勧奨するなど、労働者の自由な意思決定を妨げたということで不法行為として損害賠償が認められたケース(下関商業高校事件 最判昭55.7.10)もある。
[PR]

by kt-sr | 2013-01-29 10:34 | 労働法

退職、解雇、辞職の違い

労働契約の終了に伴って解雇、退職、辞職等のこれらの言葉が曖昧に使われていることが見受けられる。そのため、労使トラブルが発生していることもあり、その違いをしっかり知ることも無用なトラブルを避けるためには必要である。

まず解雇とは、使用者が一方的に労働契約を解除すること。

「辞めてくれないか」 と労働者に申入れた場合、これは「労働契約終了の申し入れ」に過ぎず、原則としてこれは自由。

労働者の心情においては「解雇」に等しいものかもしれませんが、あくまでも「労働契約終了の申し入れ」「退職勧奨」

問題はここから先。

これに労働者が同意した場合は、双方が合意して労働契約を解除することですから、解雇とはならず、あくまでも「会社都合による退職」である。

言い換えれば、労働者が 辞めたくないとの意思表示 を行い、それでも辞めてもらうと使用者が主張することが「解雇」となるのである。

労使間の社労士の立ち位置は、まちまちであるが、私の立ち位置は一生懸命頑張っている経営者をサポートする立場。

「解雇か退職か」の紛争を避けるためにこのような場合は、必ず合意書を作成するようにしている。

解雇の場合、解雇権の乱用(解雇の正当性)や即日解雇による 解雇予告手当 の支払いが争いになるケースが多々あり、少なくとも使用者は絶対に「解雇」の言葉を使かってはいけない。
そうは言っても同意をするまで、暗に退職を強制をしてはいけない。

また、期間の定めのある労働契約 の場合、「やむを得ない事由」がない限り、期間中途の解雇はできません。もし、その期間中に解雇を行った場合には、労働契約期間中の本来、受領すべき賃金を労働者から求められる可能性もある。

いずれにしろ、どうしても解雇しなければならないときには、30日前に予告するか即日解雇の場合は平均賃金の30日分以上の支払い( 解雇予告手当 )が必要とされてますが、解雇は「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その 権利を濫用 したものとして、これを無効とする」(労働契約法第16条 )とされていることは特筆すべきである。

仮に裁判等で解雇無効が主張され、解雇無効となった場合は、職場復帰をさせる必要がある。
また現実的には争ったわけであるから職場復帰をしないことも多々あり、その場合の解決金は年収の2年間分以上(数百万〜数千万円)に及ぶケースもある。

辞職(一般的には一身上の都合とか、自己都合退職と表される)とは、労働者が一方的に労働契約を解除することであり、民法では原則として 2週間前に申し出れば辞職可能 。

会社の承認は不要。ただし、先ほどと同様に期間の定めのある労働契約の場合は労働者に「やむを得ない事由」や会社の承認がなければ、場合によっては、債務不履行となり損害賠償義務が労働者に生じる可能性があるが、現実にはほとんど無い。

よくある話が会社の就業規則で、「退職は1ヶ月前に申し出ること」などの規定がある場合が多いですが、民法で定めた2週間を延長することは出来ないなどの判断が判例である。

ただ通常はそのような民法の規定を知っているわけではなく、また円満退職を求めており、その規則に従っているのである。

日本は資本主義と言われながら、労使の関係では首をかしげたくなることも多々あり、解雇は非常にハードルが高いことをしっかりと理解しておくことが必要である。
[PR]

by kt-sr | 2013-01-12 17:05 | 労働法

解雇無効となった場合のリスク


世の中小企業では、いとも簡単に解雇が行われているの現状である。

言い換えれば、使用者側の解雇権の乱用に基づき、多くの紛争が生じているのも事実である。

この場合、仮に裁判所で解雇無効と判断された場合のリスクであるが、解雇が無効とされると無効判決をえるまでずっと労働契約は存続していたことになる。

このような場合は、労働者は就労できずに賃金が支払われていなかったということになると思われるが、この原因は原則として違法かつ無効な解雇を行った使用者にあるとされる。

民法536条の2項に規定に因れば、使用者は労働者に対して解雇期間中の賃金をたとえ労務提供がなかったとしても支払う必要があるのである。

当職が経験した裁判では、提訴後、一審の判決が出るまでに1年半ぐらいかかったことがある。そう考えると顧問先から相談を受ければ、よほど自信のある・社会通念上も間違いない懲戒解雇の場合を除いて安易な解雇は避けるべきであり、最後の最後まで退職勧奨に基づく合意を得た退職を目指すべきと指導することになる。
[PR]

by kt-sr | 2011-02-13 17:16 | 労働法

出勤不良を理由の解雇


就業規則の普通解雇事由に一般的に『勤務状況が著しく不良で、改善の見込みがなく、社員としての職責を果たしえないと認められたとき』等の規定が見受けられる。

果たして著しく不良とはいかなる場合をいうのか、考察してみるとある著名な実務家の考え方からいうと『1年間の出勤率が8割を超えている場合は、普通解雇事由に該当しにくい』ということである。

考えたかとしては。労基法39条の有給休暇を規定を意識した判断であり、出勤率が8割を超えた人を対象に、いわゆる『ご褒美』として休暇を与えるシステムであり、そのような方を解雇して、その正当性を裁判所に訴えるのは困難だろうという考え方です。

小生もこの考え方に概ね、賛同しており、出勤不良が普通解雇事由に該当するか否かの問題は、出勤率が8割未満の従業員に限定された考え方になると思う。

その際に大事になるのが、欠勤日数だけでなく、欠勤理由である。本来、労働の提供は労働契約に基づく従業員の義務である。欠勤する権利などはない。にもかかわらず、会社が承認できない欠勤や無断欠勤、虚偽申告に基づく欠勤等を実務的には加味する必要がある。

もう一点、虚偽の申告に基づく、欠勤等があるのであれば、たとえ、出勤率が8割以上であっても、虚偽申告と欠勤の問題が相まって解雇事由に該当することはあると思われる。

個々の事情によるが、いづれにしろ、裁判を見越すと出勤不良の理由とした解雇は、その範囲が非常に制限されると思われる。
[PR]

by kt-sr | 2011-02-13 17:00 | 労働法