カテゴリ:法令最新情報( 5 )

雇用促進税制の拡充について

平成25年度の税制改正により、雇用促進税制が拡充されました。増加雇用者数1人当たりの税額控除額を40万円に引き上げ、適用要件の判定の基礎となる雇用者増加数を算定する際に、適用年度途中に高年齢継続被保険者になった人も雇用者として扱うなどとされました。


◆雇用促進税制とは
平成25年4月1日から平成26年3月31日までの期間内に始まる事業年度(以下、「適用年度」といいます)において、雇用者増加数5人以上(中小企業は2人以上)、かつ、雇用増加割合10%以上等の要件を満たす企業は、雇用増加数1人当たり40万円の税額控除が受けられます。

※個人事業主の場合は、平成26年1月1日から平成26年12月31日まで。
※当期の法人税額の10%(中小企業は20%)が限度になります。

次の事業年度については、雇用促進税制の適用はありません。
・設立(合併による設立を除く)の日を含む事業年度
・解散(合併による解散を除く)の日を含む事業年度
・清算中の事業年度

◆対象となる事業主の要件
1.青色申告書を提出する事業主であること。

2.適用年度とその前事業年度に、事業主都合による離職者がいないこと。
※事業年度が1年ではない場合は、適用年度開始の日
前1年以内に開始した事業年度。
※雇用保険一般被保険者および高年齢継続被保険者で
あった離職者が、雇用保険被保険者資格喪失届の喪
失原因において、「3 事業主の都合による離職」に該当する場合を指します。
高年齢継続被保険者とは、65歳に達する日以前に雇用されていた事業主に65歳に達した日以降も引き続いて雇用されている人で、短期雇用特例被保険者や日雇労働被保険者ではない人をいいます。

3.適用年度に雇用者(雇用保険一般被保険者)の数を5人以上(中小企業の場合は2人以上)、かつ、10%以上増加させていること。
※中小企業とは以下のいずれかを指します。(詳細は租税特別措置法第42の4および同法施行令を参照)
・資本金1億円以下の法人
・資本もしくは出資を有しない法人のうち常時使用する従業員数が1000人以下の法人
※雇用者増加数は、適用年度末日と前事業年度末日の雇用者数の差です。雇用増加割合=適用年度の雇用者増加数÷前事業年度末日の雇用者総数
※平成25年4月1日以降に始まる事業年度分からは、適用年度以前から雇用していた人を、適用年度途中に高年齢継続被保険者として引き続き雇用し、適用年度末まで雇用していた場合、雇用者として扱うことできるようになりました。

4.適用年度における給与等の支給額が、比較給与等支給額以上であること
※給与等とは、雇用者に対する給与であって、法人の役員と役員の特殊関係者(役員の親族など)に対して支給する給与および退職給与の額を除く額をいいます。
※比較給与等支給額=前事業年度の給与等の支給額+(前事業年度の給与等の支給額×雇用増加割合
×30%)

5.風俗営業等を営む事業主ではないこと
※「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」に定められている風俗営業および性風俗関連特殊営業(キャバレー、ナイトクラブ、ダンスホール、麻雀店、パチンコ店など)
[PR]

by kt-sr | 2013-05-18 09:15 | 法令最新情報

平成25年度雇用保険料率は据置き

平成24年12月12日、厚労省の労働政策審議会は、平成25年度の雇用保険料率を定める告示案要綱「妥当」と認め厚生労働大臣に答申しました。

その後、12月19日付官報で告示されました。

それによりますと、平成25年度の雇用保険料率は、平成24年度の料率を据え置くこととし、平成25年4月1日から適用されます。

■平成25年度の雇用保険料率
雇用保険料率は、労使折半で負担する失業等給付の料率に、事業主が負担する雇用保険二事業の料率を加えたものとなります。このうち、失業等給付の料率については、「労働保険の保険料の徴収等に関する法律」に基づき、雇用保険受給者実人員の状況や積立金の状況を勘案し、厚生労働大臣が労働政策審議会の意見を聴いて、一定の範囲内で変更することが可能となっています。

詳しくは下記参照先をご覧ください。
参照ホームページ[厚生労働省]
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002qvp9.html
[PR]

by kt-sr | 2013-02-11 16:42 | 法令最新情報

改正労働契約法がいよいよ改正間近【平成25年4月施行】

有期労働契約の反復更新の下で生じる雇止めに対する不安を解消し、働く人が安心して働き続けることができるようにするため、労働契約法が改正され、有期労働契約の適正な利用のためのルールが整備されました。改正労働契約法は、平成25年4月1日から施行されますので整理してみました。
(雇止め法理の制定法化は、平成24年8月10日から施行されています)。

これらの法改正は、事業経営において大きなインパクトのあるものであり、しっかりと内容を理解し、各企業にあった対策をする必要があります。

■労働契約法改正のポイント
今回の「労働契約法の一部を改正する法律」では、有期労働契約について、次のⅠ~Ⅲの3つのルールを規定されました。

【Ⅰ.無期労働契約への転換】
有期労働契約が反復更新されて通算5年(※)を超えたときは、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できるルールです。

(※)5年のカウントは、このルールの施行日以後に開始する有期労働契約が対象です。施行日前に既に開始している有期労働契約は5年のカウントに含めません。
【Ⅱ.「雇止め法理」の法定化】
最高裁判例で確立した「雇止め法理」が、そのままの内容で法律に規定されました。一定の場合には、使用者による雇止めが認められないことになるルールです。
・対象となる有期労働契約
(1)過去に反復更新された有期労働契約で、その雇止めが無期労働契約の解雇と社会通念上同視できると認められるもの
★最高裁第一小法廷:昭和49年7月22日判決(東芝柳町工場事件)の要件を規定したもの

(2)労働者において、有期労働契約の契約期間の満了時に当該有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由(※)があると認められるもの
★最高裁第一小法廷:昭和61年12月4日判決(日立メディコ事件)の要件を規定したもの

(※)合理的な理由の有無については、最初の有期労働契約の締結時から雇止めされた有期労働契約の満了時までの間におけるあらゆる事情が総合的に勘案されます。
(※)いったん、労働者が雇用継続への合理的な期待を抱いていたにもかかわらず、契約期間の満了前に使用者が更新年数や更新回数の上限などを一方的に宣言したとしても、そのことのみをもって直ちに合理的な理由の存在が否定されることにはならないと解されます。

・要件と効果
上記の(1)、(2)のいずれかに該当する場合に、使用者が雇止めをすることが、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないとき」は、雇止めが認められません。従前と同一の労働条件で、有期労働契約が更新されます。

・必要な手続
条文化されたルールが適用されるためには、労働者からの有期労働契約の更新の申込みが必要です(契約期間満了後でも遅滞なく申込みをすれば条文化されたルールの対象となります)。
 ただし、こうした申込みは、使用者による雇止めの意思表示に対して、「嫌だ、困る」と言うなど、労働者による何らかの反対の意思表示が使用者に伝わるものでもかまわないと解されます。

【Ⅲ.不合理な労働条件の禁止】有期契約労働者と無期契約労働者との間で、期間の定めがあることによる不合理な労働条件の相違を設けることを禁止するルールです。
・対象となる労働条件
一切の労働条件について、適用されます。賃金や労働時間等の狭義の労働条件だけでなく、労働契約の内容となっている災害補償、服務規律、教育訓練、付随義務、福利厚生など、労働者に対する一切の待遇が含まれます。

・判断の方法
労働条件の相違が不合理と認められるかどうかは、
(1)職務の内容(業務の内容および当該業務に伴う責任の程度)
(2)当該職務の内容および配置の変更の範囲
(3)その他の事情
を考慮して、個々の労働条件ごとに判断されます。とりわけ、通勤手当、食堂の利用、安全管理などについて労働条件を相違させることは、上記(1)~(3)を考慮して、特段の理由がない限り、合理的とは認められないと解されます。
[PR]

by kt-sr | 2012-11-08 11:47 | 法令最新情報

継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みの廃止!

少子高齢化が急速に進展し、働くことができる人すべての就労促進を図り、社会を支える全員参加型社会の実現が求められています。そこで、厚労省は、高齢者の就労促進の一環として、継続雇用制度の対象となる高年齢者につき事業主が定める基準に関する規定を削除し、高年齢者の雇用確保措置を充実させるための法律改正案を国会へ提出しました。

■高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律案の概要
1.継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みの廃止
事業主は、事業所に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定め、当該基準に基づく制度を導入したときは、継続雇用制度を導入したものとみなすものとしている規定を削除すること。

2.継続雇用制度の対象者が雇用される企業の範囲をグループ企業まで拡大
継続雇用制度には、事業主が、特殊関係事業主(当該事業主の経営を実質的に支配することが可能となる関係にある事業主その他の当該事業主と特殊の関係のある事業主として厚生労働省令で定める事業主)との間で、当該事業主の雇用する高年齢者であってその定年後に雇用されることを希望するものをその定年後に当該特殊関係事業主が引き続いて雇用することを約する契約を締結する場合が含まれるものとすること。

3.義務違反の企業に対する公表規定の導入
高年齢者雇用確保措置義務に関する勧告に従わない企業名を公表する規定を設ける。

4.高年齢者等職業安定対策基本方針の見直し等
雇用機会の増大の目標の対象となる高年齢者を65歳以上の者にまで拡大するとともに、所要の整備を行う。

5.施行期日
平成25年4月1日


【参考条文】現行の「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」第9条の規定

(高年齢者雇用確保措置)
第9条 定年(65歳未満のものに限る。以下この条において同じ。)の定めをしている事業主は、その雇用する高年齢者の65歳までの安定した雇用を確保するため、次の各号に掲げる措置(以下「高年齢者雇用確保措置」という。)のいずれかを講じなければならない。
1 当該定年の引上げ
2 継続雇用制度(現に雇用している高年齢者が希望するときは、当該高年齢者をその定年後も引き続いて雇用する制度をいう。以下同じ。)の導入
3 当該定年の定めの廃止
2)事業主は、当該事業所に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定め、当該基準に基づく制度を導入したときは、前項第2号に掲げる措置を講じたものとみなす。



参照ホームページ[厚生労働省]
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/180.html
[PR]

by kt-sr | 2012-03-24 00:00 | 法令最新情報

労働契約法の一部を改正する法律案要綱を諮問

労働市場における非正規労働者の割合が増大している中で、有期労働契約の利用に関する明確なルールがないことから、有期契約労働者の立場からは雇止めの不安や処遇に対する不満が数多く指摘されてきました。このような状態を改善するため、厚生労働大臣は、労働政策審議会に対して「労働契約法の一部を改正する法律案要綱」を諮問しました。

■法律案要綱のポイント

(1)有期労働契約の期間の定めのない労働契約への転換
 有期労働契約が5年を超えて反復更新された場合には、労働者の申出により期間の定めのない労働契約に転換させる仕組みを導入する。
 この場合、同一の労働者と使用者との間で、一定期間をおいて有期労働契約が再度締結された場合、反復更新された有期労働契約の期間の算定において、従前の有期労働契約と通算されないこととなる期間(以下「クーリング期間」という。)とし、クーリング期間は、6ヶ月とする。

(2)「雇止め法理」の法定化
 有期労働契約があたかも無期労働契約と実質的に異ならない状態で存在している場合、または労働者においてその期間満了後も雇用関係が継続されるものと期待することに合理性が認められる場合には、客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当であると認められない雇止めについては、当該契約が更新されたものとして扱うものとした判例法理について、これをより認識可能性の高いルールとすることにより、紛争を防止するためその内容を制定法化する。

(3)期間の定めを理由とする不合理な労働条件の禁止
 有期労働契約の内容である労働条件については、職務内容や配置の変更の範囲等を考慮して、期間の定めを理由とする不合理なものと認められるものであってはならないこととする。

(4)有期労働契約更新等
 有期労働契約の継続・終了に係る予測可能性と納得性高め、そのことによって紛争の防止に資するため、有期労働契約の更新の申込みをした場合、または、有期労働契約期間満了後遅滞なく有期労働契約締結の申込みをした場合、使用者が当該申込みを拒絶することが、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないときは、使用者は、従前の有期労働契約の内容である労働条件と同一の労働条件で当該申込みを承諾したものと見做す。

(5)施行予定期日
上記、(1)(2)(3)は、公布の日から起算して1年内の政令で定める日
上記、(4)は、公布の日


詳しくは下記参照先をご覧ください。
参照ホームページ[厚生労働省]
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000023yqs.html
[PR]

by kt-sr | 2012-03-23 00:00 | 法令最新情報